会社員の多くの方は12月に源泉徴収票を貰うのではないでしょうか。
源泉徴収票を見ると「今年はこんなに貰ったのか~(これしか無いのか~)!」と感慨深いものですが、家計管理をきちんとするには、額面年収の把握だけでは不十分!
税金などを差し引いた手取り年収をしっかり把握することが大切です。でも、意外と把握が難しい手取年収。毎月の手取り額を集計するのも手間だし・・・。ということで、本ページでは、源泉徴収票を用いた年収の手取り額の計算方法と、世帯年収2,000万円の我が家の手取り額をお届けします。
Contents
額面年収から手取り年収を計算する方法
モナパパとモナママは共働き世帯で額面年収は共に約1,000万円です。
額面年収は税引前年収で、ここから社会保険料と税金が引かれて手取りの年収が出てくるわけです。
年収から引かれる社会保険料は?
2018年時点において個人が負担すべき社会保険料は年収に対して以下のとおりです。
- 健康保険料・・・5%前後(都道府県によって異なる)
- 厚生年金保険料・・・9.15%
- 雇用保険料・・・0.3%(一般事業の場合)
- 介護保険料・・・0.785%(40歳以上)
年収に関わらず約15%が社会保険料として引かれるんですね。
年収から引かれる税金は?
年収から引かれるのは社会保険料だけではありません。
そう、みなさん大嫌いな税金が引かれます。ただし、税金は年収に対して直接課税されるわけではありません。
年収から会社員の必要経費に当たる給与所得控除をまず差し引きます。さらに、社会保険料控除や基礎控除、人によっては配偶者控除や扶養控除、生命保険料控除などの所得控除を差し引いたものが課税所得です。
そのようにして計算された課税所得に対する税金は以下のとおりです。
- 住民税・・・約10%
- 所得税・・・5%~45%
所得税に幅があるのは日本が累進課税制度を取っているためですね。つまり、年収が高いほど、税率が高くなるということです。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円を超える | 45% | 4,796,000円 |
例えば「課税される所得金額」が700万円の場合には、求める税額は次のようになります。
700万円×0.23-63万6千円=97万4千円
国税庁 No.2260 所得税の税率
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
上の表の見方で気を付けていただきたい点として、例えば年収が900万円から901万円になると手取りが下がるといった仕組みにはなっていません。つまり、900万円までは同じ税率で、900万円を超えた分に対してだけより高い税率が適用されるように設計されています。
源泉徴収票を使った手取り年収の計算方法
では、実際に源泉徴収票を使って手取り年収を計算します。
つらつらと解説してきましたが、実際は非常にシンプルな方法で手取り年収を計算することが可能です。
手取り年収=①額面年収-②社会保険料-③所得税-④住民税
で計算できるわけですが、
- ①額面年収は、源泉徴収票の「支払金額」
- ②社会保険料は、源泉徴収票の「社会保険料等の金額」
- ③所得税は、源泉徴収票の「源泉徴収額」
が該当します。
残念ながら④住民税は源泉徴収票に乗っていないんですね。また、源泉徴収票から正確な住民税を計算するのは少し大変です。ここは簡単に課税所得の10%と計算します。
課税所得は源泉徴収票の「給与所得控除の額」-「所得控除の額の合計額」で算出できます。
以上から、源泉徴収票から以下の手順で手取り年収が計算できることになります。
- (「給与所得控除の金額」-「所得控除の額の合計額」)×10%=”住民税”を簡易計算
- 「支払金額」-「社会保険料等の額」-「源泉徴収額」-”住民税”=手取り年収
世帯の額面年収2,000万円の手取り年収は?
さて、モナパパの源泉徴収票を見ると、おおよそ以下のような感じです。
支払金額 | 1,000万円 |
給与所得控除後の金額 | 780万円 |
所得控除の額の合計額 | 170万円 |
源泉徴収税額 | 53万円 |
社会保険料等の金額 | 130万円 |
ここで先ほどのプロセスを適用すると以下のとおりです。
- (780万円-170万円)×10%=61万円
- 1,000万円-130万-53万円-61万円=756万円
モナママもほぼ同額だとして、世帯の手取り年収は756×2=1,512万円ということですね!
なお、我が家は共働き子供2人の家族構成、持ち家で、生命保険・地震保険、ふるさと納税を行っており、正確に手取り年収を算出するにはこれらを考慮した複雑な計算が必要になります。
上記はあくまで簡易計算であることにご留意ください。逆に、これらの要素で同じ額面年収でも手取りの年収は変動するということですね。
共働きと片働きとは同じ年収でも手取りは大違い
さて、ここで大きなポイントがあります。
それは私たちは片働き(Single Income)で世帯年収2,000万円なのではなく、
共働き(Double Income)で世帯年収2,000万円ということなのです!
そう、上記で解説した累進課税制度における「課税される所得金額」は、世帯での所得金額合計ではなく、個人での所得金額毎に計算されるのです。
そのため、一人1,000万円を稼いで二人で2,000万円を稼ぐ世帯と、一人だけで2,000万円を稼ぐ世帯とでは税率が大きく異なるんです。
そこで、年収2,000万円の片働きの場合の手取りを調べてみました。試算の条件によって大きく手取り額はぶれるので、二つのサイトから引用します。
上記の事例で、一人1,000万円を稼いで二人で2,000万円を稼ぐ共働き世帯と、一人だけで2,000万円を稼ぐ方働き世帯とを比べると以下のとおりです。
共働き2,000万円手取り | 片働き2,000万円手取り | 差額 |
|
モナパパ&モナママ | 1,512万円 | - | - |
事例① | 1,432万円 | 1,218万円 | 214万円 |
事例② | 1,490万円 | 1,341万円 | 149万円 |
なんと150万円~215万円共働き世帯の方が手取りは多いという結果に!!
そう、この日本において、共働き世帯は税制上有利です。現役世代の手取りだけではなく、会社員で共働きなら老後も厚生年金がダブル受給可能にもなります。
その分、家事や育児は大変になるので、例えば時短家電を買ったり外注サービスを活用したりして効率的な生活スタイルを構築し、たまにはパーッと旅行にいってストレス発散をしたいですね。
繰り返しになりますが、上記の試算は簡易的なものです。
住む場所や保険、ふるさと納税の有無等によって手取り額は大きく変動します。
まとめ
- 年収1,000万円同士で世帯年収2,000万円夫婦の世帯手取りは約1,500万円
- 年収2,000万円の片働きの世帯手取りは約1,300円
- 同じ世帯年収2,000万円でも共働きの方が約200万円お得!
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