お金の雑学

平均年収が高い業界は?日本の平均年収の推移も紹介

モナママ
モナママ
友達が転職したいって言ってるんだけど、聞いてみると業界によって年収が全然違うらしいよ!
モナパパ
モナパパ
確かに、電気・ガスといったインフラ系の年収が高くて、サービス業の年収は低いという話はよく聞くね。実際のところどうなんだろう?

転職を考えるとき、選べるなら年収が高い会社が良いですよね。年収が高い業界で経験を積むと、その中でより高い年収の会社に転職できる可能性も高まります。

また、少しいやらしいですが、お隣のあの業界で働いている人の年収、少し気になりますよね笑

本ページでは業種・業界毎の平均年収と、日本の平均年収の推移をご紹介します。

参考にした統計

平均年収に関する統計は、国税庁が公表している民間給与実態統計調査が参考になります。

この調査は、統計法に基づく基幹統計「民間給与実態統計」の作成を目的とする調査である。「民間給与実態統計」は、民間の事業所における年間の給与の実態を、給与階級別、事業所規模別、企業規模別等に明らかにし、併せて、租税収入の見積り、租税負担の検討及び税務行政運営等の基本資料とすることを目的としている。

民間給与実態統計調査

つまり、国税庁は自らの業務である租税徴収を円滑に行うため、租税収入の見積もりや公平性等からの税負担のあり方を検討しています。そのための基礎資料を作成するために民間給与の実態を調査し、調査報告書として取り纏めている資料が「民間給与実態統計調査」ということですね。

本ページの数値は全て平成29年分民間給与実態統計調査結果からの引用です。

年収に関する統計

平均給与の推移

業界別の年収の前にまずは、日本全体の平均年収の推移を確認します。

区分 給与総額(千円) 平均年齢(歳)
平成19年 4,372 44.1
平成20年 4,296 44.4
平成21年 4,059 44.4
平成22年 4,120 44.7
平成23年 4,090 44.7
平成24年 4,080 44.9
平成25年 4,136 45.2
平成26年 4,150 45.5
平成27年 4,204 45.6
平成28年 4,216 46.0
平成29年 4,322 46.0

上表は正確には「1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与」です。

昨今、年収の低下が叫ばれていますが、少なくともここ5年間は連続して平均給与は増えています。アベノミクスの恩恵なんでしょうね。

ただし、平成29年の平均年収<平成19年の平均年収、であることには注意が必要です。しかも、平均年齢が平成29年>平成19年 です。

このことから、平成29年と平成19年とで同じ年齢の給与を比べた場合、上記の表以上の差で平成29年の方が少ないということになります。

男女別の平均年収推移

平成27,28,29年は男女別の平均年収が公表されています。やはりと言ってはなんですが、やはり男性の方が多いですね。

男性の平均年収推移

区分 給与総額(千円) 平均年齢(歳)
平成27年 5,205 45.4
平成28年 5,211 45.9
平成29年 5,315 45.9

女性の平均年収推移

区分 給与総額(千円) 平均年齢(歳)
平成27年 2,760 45.8
平成28年 2,797 46.1
平成29年 2,870 46.2

業種別の平均給与

さて、お待ちかねの業種別の平均給与です。

業種区分 平均給与(千円) 対前年伸び率(%)
建設業 4,939 4.4
製造業 5,074 3.0
卸売業,小売業 3,732 2.6
宿泊業,飲食サービス業 2,528 7.9
金融業・保険業 6,147 ▲ 1.8
不動産業,物品賃貸業 4,179 ▲ 5.3
電気・ガス・熱供給・水道業 7,468 ▲ 2.9
運輸業,郵便業 4,317 2.2
情報通信業 5,986 4.1
医療,福祉 3,994 2.8
学術研究,専門・技術サービス業,教育,学習支援業 5,101 1.5
複合サービス事業 4,366 3.5
サービス業 3,478 2.0
農林水産・鉱業 3,259 10.7
(業種平均) 4,322 2.5

平均給与が大きいのは「電気・ガス・熱供給・水道業」。小さいのは「宿泊業,飲食サービス業」ですね。個人的には、「金融業・保険業」よりも「電気・ガス・熱供給・水道業」の平均給与の方が大きいのがイメージとは違いました。ご自分の業種の平均給与と自分の給与を比較してみたり、ちょっといやらしいですが、隣のあの人の業種とご自分の業種の平均給与を比較してみても面白いかもしれません(笑)

さらに、表だけですと少し分かりにくいのでグラフにしてみました。

average-annual-income-industry2
モナママ
モナママ
「宿泊業,飲食サービス業」と「電気・ガス・熱供給・水道業」とでは3倍近い差があるんだね・・・
モナパパ
モナパパ
うん、凄い差だね。もし年収upを目的に転職を考えていて、業界を選べるのなら「電気・ガス・熱供給・水道業」を選んだ方が高い年収を得る可能性は高いということだね。
モナママ
モナママ
それに、対前年伸び率がその業界の好不調を表しているかもしれないね。転職を考えてる友達に教えてあげよう~♪

まとめ

  • 平成29年の平均年収は433.2万円
    • 男性の平均年収は531.5万円、女性の平均年収は287.0万円
  • 平成24年から平成29年まで平均年収は5年連続で増加中
  • 平成29年の平均年収<平成19年の平均年収
  • 業種別では「電気・ガス・熱供給・水道業」の平均年収が最も高い
  • 「宿泊業,飲食サービス業」の平均年収が最も低く、「電気・ガス・熱供給・水道業」に比べて1/3程度しかない